タイヤもボロボロだし、いっそのことタイヤ交換したいんだけど、どうやるの?
この記事でわかること
スーパーカブのリアタイヤ(後輪)交換のやり方
チューブの交換とリムバンド交換も行います
※リムバンドってなに?チューブってなに?
もしもこのままだったらどうなる?
カブに乗れず長く放置するとエンジンがかからなくなる
もし業者に頼んでたらいくらかかった?
¥10,000前後(工賃、廃タイヤ処分料を含む)
先にぶっちゃけ
- タイヤをホイールごとバイクから外すのに少し手間取る
- タイヤをホイールから引きはがすのにコツがいる
- 業者に頼んだら¥10,000前後かかるが約¥5,000でできた
- 作業時間は1時間ほど
目次
タイヤ交換前にわかりやすい説明
スーパーカブのタイヤの構造は
- ホイール
- タイヤ
- チューブ
- リムバンド
の4つでできています。
ホイール
タイヤ
中に入ってるチューブ
ホイール内部にあるリムバンド
チューブとは?
タイヤの中にある空気が入ってるゴム製品
自転車もカブも「パンク」というと、タイヤの中にあるチューブに穴が開いた状態のことを言います。空気が入ってるのはチューブのみなので外側のタイヤに穴が開いてもチューブが無事なら空気は漏れないのでパンクはしません。パンク修理の場合はチューブの穴を専用のテープでふさぎます。穴がふさげないくらい大きい場合は、チューブを新品に交換します。
リムバンドとは?
ホイールにあるスポークのぼこぼこからチューブを守るためのゴム。リムバンドがないとこのボコボコでチューブが傷つく、または穴が開いてしまう。
スポークとホイール部分の接続部分にボコボコがある。
【スーパーカブリアタイヤ交換】リアタイヤ交換の大まかな流れ
- リアタイヤをホイールごとバイクからはずす
- タイヤの中のチューブを抜き取る
- ホイールからタイヤをはがす
- リムバンドを外して新しいリムバンドをつける
- 新しいタイヤと新しいチューブをホイールにつける
- バイクにホイールごとタイヤを取り付ける
必要なものと事前準備
今回使用したものです
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作業するにあたって、事前にブロックの上でセンタースタンドを立てます。
リアタイヤをホイールごとバイクからはずす
今回タイヤ交換するカブはこちらです。
パンクしたのはリアタイヤです
空気を入れてもふくらまず、ここまでぺしゃんこになってます
タイヤを見ると大きいヒビが入っています。かなり古いしもうタイヤとしても限界ですね。交換のタイミングとしてはちょうど良かったかもしれません
カブの右側に回り、マフラーの
下からのぞくと、トルクリンクが見えます。針金が見えます。これを外します。これはナットの脱落防止のためのものです
ラジオペンチで
このようにマフラーの下からペンチを入れて
ピンをはさんで
グイグイとねじりながらひっぱると簡単に取れました。
置いておきます。
次にブレーキ調整用のナットを外します。同じくカブの右側です。
右手でばね部分をつかみ、右方向に引っ張りながら
左手でナットを反時計回りまわして
外していきます
外れました
さっき外したピンのとなりに置いておきます。
右足でリアブレーキを踏むと
さっきのブレーキシャフトが少し右に移動するので、ブレーキを踏んだまま
左手でシャフトをつかんで
右に動かして
シャフトを抜きます
抜くといってもこの状態でOKです
シャフトが通っていたこの場所にある部品を手で抜き取ります
特に工具がなくても
手で取ることができます
取れました
抜き取ったら置いておきます
次は最初にピンを抜いた場所です
12ミリのレンチで
E-Value ロングメガネレンチセット ミリサイズ 6本組
マフラーの下から差し込み、
反時計回りにまわして
ナットを外します
外れました
ボルトを外したら
ワッシャーも
外し、
ゴムワッシャーも
外します
外した位置にあるこのでっぱりを、
指で押して
反対側から
外します。
外したら全部の部品を外した順番通りに並べておきます
と思いましたが紛失防止のため、右側4つはついてた順番通りにつないでおきます
このように並べておきましょう
17ミリのレンチで
リアタイヤの右側のこのナットにレンチをはめます。はめるだけです。まわしません
次に22ミリのレンチで
リアタイヤの左側に回ってこのナットにレンチをはめます
右側の17ミリのレンチを右手で抑えて、動かないようにします
左手で22ミリレンチを反時計回りにまわします。
右のレンチも動こうとするので押さえておきます。あくまで動かすのは左手のレンチのみです。
手で外せるくらいまで緩めたら
外します
外したら並べておきます
次はまたバイクの右側に回ります
10ミリのレンチで
チェーン調整用ナットを
ゆるめます
ある程度までゆるんだら手で回します
このくらいまで緩めましょう
左側に回り、さっきナットを外したところの飛び出ているボルトを
指で押します
こんな感じになります
右側に回ってみるとボルトが飛び出しているので
ボルトをつかんで引きます
タイヤの重みがかかっていて引き出しにくいので、ガタガタと揺らしながら引きます
抜けました
並べておきます
たった今ボルトを抜いたところの
ホイールとの間をのぞくと見えるんですが
これを指で外します。ただはさまってるだけなので手で取り外せます。
※ホイールの重みで取りにくいときは、ホイールを左手で押すと取りやすくなります。
外せました
並べておきます
これでリアタイヤが外せます
ホイールをガタガタ揺らすとタイヤがずれます
タイヤはこの位置(カブの左側)から取り出すことができます
外すことができました
タイヤの中のチューブを抜き取る
ホイールごとタイヤが外せたので、タイヤの中のチューブを抜き取る作業に入ります。
虫ゴムドライバーを準備します
ホイール部分にあるバルブ(空気入れの部分)のふたを取って
虫ゴムドライバーを差し込んで反時計回りにまわします
すると虫ゴムが中から出てきます
手で引っ張ってみます
抜き取ることができました。
ココに注意
本来ならこの虫ゴムを取り出すとチューブの中の空気がプシューっと出てきます。
しかしパンクしているので空気は出てきません。
この虫ゴムは再利用はしませんが一応置いておきます
バルブのところのナットを
12ミリのレンチで
はめこんで
まわして外していきます
はずせました
並べておきます
タイヤを外すにあたって、重要な部分があります。それはタイヤの「ビード」という部分。
この後の作業の分かりやすい図解
ココに注意
穴の大きさによってはふさぐことができなくなります
今回はタイヤレバーを二本使います
タイヤレバーは片方が曲がっていて
もう片方はまっずぐになってます
ビードを落とします。タイヤレバーを使って落とすと楽です。
一本のタイヤレバーをこの角度で
ぐっと入れます
もう一つのタイヤレバーを一本目とは逆の角度で差し込みます
あまり中まで差し込まなくてもOKです。「ぽっ」という感じの音がすると思います。
ビードが落ちた部分にひざを乗せたり、足で踏んだりして体重をかなりかけましょう。少しずつタイヤ一周すべてに体重をかけてビードをすべて落とします
ここまでになればばっちりです
このあと、タイヤをホイールからはがす作業に入る前にチューブ交換ではなくパンク修理でチューブの穴をふさぎたい人向けに事前に注意点です。↓
ココに注意
チューブの穴をふさぐだけの場合は、タイヤの中のチューブをはさみこまないようにタイヤレバーを差し込む必要があります。
のぞきこむとタイヤの内側のチューブが見えます。
あまり奥に差し込みすぎるとチューブをはさみこんでしまうので気を付けましょう
タイヤレバーの曲がったほうをこの角度でまず1本さしこみます
グイっと押し込みましょう
もう一つのタイヤレバーの曲がったほうを
一本目とは逆の向きにしてすぐ横に差し込みます
奥まで入りにくかったらこの角度にして差し込みましょう
のぞきこんでしっかりと入ってるのが分かります
入ったら二本目を少し起こします
もっと起こします
さらに起こします。一本目よりも起こします
上から見るとこんな感じです
ここまで倒したら一本目のタイヤレバーは抜きます
この角度まで倒したら左手でタイヤレバーを抑えたまま
さっき外したタイヤレバーを5センチくらい離れた位置に差し込みます
※一本目のタイヤレバーは抑えた状態のままで。
このくらいの位置です
同じようにタイヤレバーを倒します
先に刺したほうのタイヤレバーを抜き取ります。そして同じように右方向に差し込み・・・とこれを繰り返していきます
片方のビードが全部ホイールから外側に出せました
次にバルブの
すぐそばのタイヤの部分を手で持ち上げて(チューブが見えるくらい)
バルブを指で押します
ホイールの中までバルブを押し込みます
するとチューブをバルブごと外にだせるようになるので
引っ張り出します
チューブをすすすと抜き出します
取り出せました
チューブを見るとバルブのすぐそばのところが大きく裂けていました。
外したチューブも置いておきます
チューブを抜いたタイヤをホイールが手前に出てきてる状態で立てて持ちます。
タイヤは半分しかホイールから外してないので、ホイールは手前に倒してもこれ以上は出てきません
タイヤレバーをこの角度で使います
ホイールの奥側にタイヤレバーをこの角度で差し込みます
ぐぐいっと力づくで入れます
差し込んだらレバーを持ち上げます
かなり持ち上げます
もっと持ち上げます
ここまで持ち上げます
トンカチを使います
レバーで起こした部分の少し前をトンカチで強めにたたきます
タイヤがホイールから少しずつはがれていきます
それを何度も繰り返します
かなりはがれてきました
タイヤ一周すると
完全にホイールからタイヤが外せました
外したタイヤも置いておきます
リムバンドを外して新しいリムバンドをつける
ホイールを見るとリムバンドがあるのが分かります。かなり汚れてますね
これは手であっさり取れます
取れました
置いておきます
新しいリムバンドを出します
BRIDGESTONE(ブリヂストン)バイク用リムバンド 18-17(2.25/2.50-17)
輪っかの形をしてます
見ると穴が開いてる部分があります
この穴はバルブの部分に当たります
手で付けていきます。ゴムなので簡単につけることができます
ちゃんとバルブの穴にリムバンドの穴をそろえて取り付けましょう
新しいタイヤと新しいチューブをホイールにつける
ホイールに新しいタイヤとチューブを取り付けていきます
BRIDGESTONE(ブリヂストン)バイクタイヤ STANDARD RS10 リア 2.50-17 4PR チューブタイプ
新しいタイヤはさすがにきれいですね
ビードクリームを用意します
ビードクリームのふたを開けるとスポンジが入っています
スポンジにクリームをたっぷりつけて
タイヤのビードの部分に
塗っていきます
ココがポイント
このクリームはホイールにタイヤを装着するときに潤滑油の役割をしてくれます。というかこれを塗らないとタイヤがホイールに装着できません
クリームはタイヤのビードの内側にもたっぷり塗りましょう
タイヤの360度すべてに塗ります
足りなくなったので塗り足します。
思ってるより広範囲に塗って大丈夫です。タイヤの裏表どちらのビードにもたっぷり塗りましょう
塗り終えました
このくらい塗って大丈夫です
ホイールの上にタイヤを乗せます
タイヤの一部にひざを乗せて、対角線部分に手を置いて体重をかけます。潤滑油のおかげでぬるっと入ります
タイヤの半分だけはめ込みます。
片方のビードが入った状態でタイヤを持って少し持ち上げるとすき間が見える状態にします。
イラストで言うのこの状態です
新しいチューブを準備します
IRC井上ゴムバイクタイヤチューブ 2.25:2.50*60/100*70/90-17 バルブ形状:TR4 リム径:17インチ 25955B 二輪 オートバイ用
広げます
バルブの黒いふたを取ります
空気入れで空気を入れます
ブリヂストン空気入れ スマートポンプ PM-501 ブラック A402223BL SG規格 英式トンボロ
パンパンにではなく、このくらいに入れます
ココがポイント
チューブを入れるときに空気を入れておくと、タイヤをホイールにはめ込むときにチューブがタイヤレバーにはさまれにくくなる効果があります。
空気を入れたら黒いふたを取ったまま
タイヤの上にチューブを乗せます
必ずバルブをホイールのバルブ用の穴にあわせておきます
タイヤを浮かせてチューブを手で押し込んでいきます
バルブがついてる部分を最後に入れますが、
その前にバルブのこのナットを外します。
外したら
取った黒いふたと一緒にしておきましょう
バルブ部分もタイヤ内部に入れてバルブ用の穴からバルブを出します
さっき外したナットを
はめ込みます。
タイヤを手で押し込んではめ込んでいきます。
ビードクリームのおかげで体重をかけて押し込んでいけばスルスル入っていきます
どんどん押し込んでいきますと・・・
この最後のところだけが残ります。これは手では押し込めません
タイヤレバーを使います
ココに注意
※この時も中野チューブを挟み込まないように注意しましょう。せっかくの新品チューブがタイヤレバーによって穴が開いてしまいます。
浅くすき間に入れて
タイヤレバーを持ち上げ、てこの原理でタイヤのビード部分を持ち上げます。少しずつ入れていくので何度かこれを繰り返します。
ここまでビード部分が行ったら、タイヤレバーを抜き取ります
これでタイヤがホイールに完全に入りました
タイヤに空気を入れます
空気を入れてビードがきっちりホイールとくっつくまで空気を入れます。
↓このくらいまでになればOKです
バルブに黒いふたを付けます
バイクにホイールごとタイヤを取り付ける
タイヤをバイクに戻していきます。
外した時とは逆でカブの右側からタイヤを入れます
ココに注意
タイヤの右左を間違えないようにしよう
少し横に倒して入れます
左側から見るとホイールの中心がこんな感じです。いくつかへこみがあるのが分かります。
さっきのへこみの部分と、カブ側のでっぱりを合わせてはめ込みます。
カブの右側から見るとこうなってます。でっぱりは4つ
真後ろから見るとこうです。
少してこずりますがなんとかはめ込むことができました。
置いておいた部品のうちの
この部品を(カラーといいます)
カブの右側の
ホイールとこのすき間に入れます
穴がこの位置に来るように入れます
この部品を入れることでホイールが落ちずに済みます。
次に
この部品を
この位置に差し込みます
この部品はホイールを通って向こうまで通るので、通りにくいときはホイールを左手で少し持ち上げると通りやすくなります
きちんとはめ込みます
次に
この部品を
カブの左側のこの位置につけます
この時に注意ですが、このナットはこの向きにつけます。
最初は手で付けていきます
手で回せなくなるまで入れます。あくまで仮止めなのでひとまずこれでOKです
次に
この3つの部品を使います
最初にこの部品を使います
この部分に
このように入れます
次に下に下がっているブレーキシャフトを
たった今はめ込んだ部品に
このように入れます。
後ろから見るとこのようになっています
次にこの部品を
ここにつけるんですが、この部分を手で持って
ぐっと右方向に押して
部品をここにまわし入れます
あくまで仮止めなのでこのくらいでOKです
次にこの部品を
ばらけさせて
この部品を
マフラーの下からのぞいたら見えるこの位置につけます
上から見るとこの位置です。
穴の向こう側から手前に通します
次に
このゴムパッキンを
さっき入れたボルトに入れて
次にこのワッシャーを
ゴムパッキンの次に入れます
最後にこのナットを
手で回してはめ込みます
12ミリのレンチで
今仮止めしたナットをしっかりと締めます
外した針金(コッターピンといいます)は再利用せず新品に交換します
ポッシュ ステンレスコッターピン(割ピン) 直径1.6mmX20mm 20本入り 000301
一つ取り出して
指で少し広げます
さっき締めたボルトの穴に通します
ラジオペンチで
コッターピンの片方を折り曲げて
このくらい曲げればOKでしょう
下から見るとこんな感じです
次はチェーンアジャスターです。カブの右側のこの位置にメモリがあるのが分かります。
メモリの下の部品についてるミゾの位置がだいたい数字で言うなら「2.2」くらいでしょうか
反対側を見ると同じく「2.2」くらいですね。もしずれていたら左右全く同じメモリ位置にしましょう
次に17ミリのレンチで
カブの右側のこのナットにはめ込んで動かないように右手で抑えます
22ミリのレンチで
カブの左側のナットにはめ込んで
左手で
時計回りにまわします
ココに注意
回らなくなるまでしっかり締めよう。リアタイヤが動いてしまう場合はヒザで抑えながら締めよう
10ミリのレンチで
カブの右側の
チェーンアジャスターのナットをしっかりと締めます。時計回りです。
ブレーキ調整ナットを
手で締めます
最初このくらいだったので
足で踏んでブレーキの利き具合を確認しましょう
問題なければ片づけて終了です
古いタイヤの捨て方
交換を終えた古いタイヤはバイクショップなどで1本300円~で処分してもらえます。多くの自治体ではタイヤは捨てることができないようです。
当記事は以下の動画、サイトを参考にさせていただきました